インプラントとは
インプラント治療とは、失われた歯の機能を補うために、顎の骨に人口歯根(インプラント体)を埋め込む治療です。
歯を失ってしまった場所に、人口の歯根を埋入し、埋入したインプラントにアバットメントと呼ばれる土台を付け、さらにその上に、審美的に優れた材料の白い義歯をつけて完成となります。
インプラントのメリット・デメリット
メリット
- 骨の中に人工の歯根を埋入するため、安定性が高く、天然の歯と変わらない噛み心地で食事ができます。
- ブリッジと違い、両隣の健康な歯を削らないで済むのため、他の歯を痛めることがありません。
- 入れ歯のように金具をかけて固定する必要がないので、健康な歯を守ることができます。
- 取り外しの必要がありません。
デメリット
- 外科処置を必要とし、手術後には腫れや痛みを伴うことがあります。腫れは1週間以内、痛みは1~2日程度で治まります。まれなケースですが、内出血により皮膚に変色が起こる場合がありますが、1~2週間で元に戻ります。
- 安定させるために治療期間が長く、インプラント体が骨と結合するまでに3~6カ月程度かかります。
- 自費診療のため費用がかかります。
インプラント治療の流れ
STEP.1 診断と治療計画
歯科用CTやパノラマレントゲンにより口やあごの形状を立体的にスキャンし、失われた歯やあごの骨の状態を正確に分析します。
また、患者様の症状と状態、ご要望をヒアリングして、検査結果と合わせて治療計画を立てます。
STEP.2 初期治療(歯周治療)
インプラントは歯周病菌に弱いため、手術を行う前に口腔内をきれいにしておく必要があります。
歯石除去に加えて、正しいブラッシングにより口腔内の衛生環境を整えておきます。
実はインプラントがいつまでも丈夫に長持ちするためには、この初期治療が大変重要なため、最適な歯茎の状態を得るために、徹底的に行います。
STEP.3 一次手術(人工歯根の埋入)
歯茎を切開して、顎の骨に小さな穴をあけ、人工歯根(インプラント体)を埋入します。
イメージ的に大きな手術のように思われるかもしれませんが、実際にインプラント体を埋入する時間は実は5分ほどで済んでしまいます。
麻酔時間を含めた約1時間の手術のほとんどの時間は、埋入したインプラント体に感染が起きないように周りの歯茎を整えることに使われます。この処理が適切に行われることが、インプラント成功の秘訣です。
STEP.4 治癒期間(骨と人工歯根の安定化)
骨とチタン(人工歯根の素材)は結合する性質をもちます。その結合による安定を計るのために治癒期間をおきます(通常3~6ヶ月)。
STEP.5 二次手術
治癒期間後、歯肉で覆われた人工歯根の頭の部分を露出させ、人工の歯との連結部分(アバットメント)を装着します。
人工歯根の上にかぶせる歯と、周りの歯茎が自然な感じで収まるために、この二次手術は欠かせません。審美的にシビアな前歯部などは、より繊細な技術が必要になってきます。
STEP.6 人工の歯を製作・装着
二次手術から歯肉が安定したら型を取り、クラウン(人工の歯)を作ります。
ここまでくればあと少し。仮歯(プロビショナル)にて噛み合わせや形態を整えてから色を合わせて最終修復物を作成します。
STEP.7 定期的なメンテナンス
インプラントを長持ちさせるためには、定期的・継続的なメンテナンスが必要不可欠です。
自分の歯と同じような感覚で噛めるインプラントですが、実は自分の歯と同じように歯周病にもなります。(インプラント周囲炎)
せっかく高額なお金を払って入れた歯ですので、いつまでもしっかり噛めるように、必ず定期健診を受けてください。
インプラント治療の価格(すべて税込)
CT撮影 | 手術料に含まれます |
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インプラント体 (根の部分)の手術費用 |
1次オペ+2次オペ 1本 ¥250,000 |
1本増えるごとに +¥150,000 |
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オペ時に骨造成などの付属手術が必要な場合は +¥50,000~¥200,000 |
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上部構造 (インプラント体の上部に入れる歯牙の部分) |
金属、ハイブリット、ジルコニアなど 1本 ¥100,000~¥200,000 |